カッパさん、新年早々恥ずかしげもなく 『金のなる木』 の初夢を見る・・・ の巻!(その3)
~ 「その2」 からの つづき ~
( 読者の皆さまへ。 これはあくまでも 「フィクション」 です (^^;)!)
「 現時点で応用可能な最新鋭の科学技術を用いることのできる
高度な研究機関 ・・・ ?!」
ワシはまったくオウム返しに、目の前の麗人の言葉を復唱していた。
「 そうです。
何しろ、このサンプルは貴重ですのでね。
貴重なサンプルに一切傷をつけることなく、可能な限りの解析を試みたのです。
まずはお手軽な方法ですが、各種断層画像を撮影してみました。
X線CT (エックス線シーティー:コンピュータ断層撮影)、
MRI (エムアールアイ:核磁気共鳴画像法)、
超音波検査 ・・・ などです。
これらの検査で分かったことは ・・・・・・、 驚くべきことに ・・・・・・」
「 驚くべきことに?」
「 この真珠様物体の内部には、「核」 がまったく見当たらなかったのです!
「核」 とは、先ほどご説明しましたが、
真珠の内部に通常存在するはずの 「異物」 のことです」
「 なんと!
・・・ 真珠は、貝の体内に偶然混入した 「異物」 に、
「真珠質」 が積層することによってできあがるんでしたな。。。」
「 そうです。
もっとも、核となる異物は ・・・、
ご存じとは思いますが、偶然の混入物ばかりではありません。
「Mモト」の創業者である 故・御木本幸吉(みきもと・こうきち)先生が、
人工的に貝の体内に核を挿入することで、真円真珠の養殖に成功
しているのです。
今では流通している真円真珠の大半は、養殖によってできたものです(笑)。
ところで、
話をもとに戻しますが、
「カッパ様の真珠(?)」には、核が見当たらなかった ・・・。
ところが、さらに解析を進めた結果 ・・・・・・」
「 さらに解析を進めた結果 ・・・?」
「 モノ自体は、真珠層でできあがっていることが判明しました。
「核」 こそ見当たらなかったものの、
「炭酸カルシウムの薄膜」 と 「タンパク質の薄膜」 が、
内部の1点を中心として整然と層を成していたのです。
中心となる点には、微細な粒の痕跡すら認められず、
・・・ あたかも 数学的「点」 であるかのごとくに ・・・、 です!」
「 数学的「点」!
つまり、
「大きさ」 も 「質量」 もない、単に 「位置」 を示すだけの 「点」 ・・・
だというわけじゃな!」
「 ええ、
視覚的に決して見ることのできない、
触覚的に決して触ることのできない、 ・・・ ただ、
観念的に 「存在を感じることはできる」 点 、 まさに、
数学的な意味合いでの 「点」、
ででもあるかのごとくに ・・・ というわけです」
「 ふむ! ワシの好みじゃ!
しかし、それにしても ・・・、
試料を まったく傷つけることなく、
その層が 「炭酸カルシウム」 と 「タンパク質」 でできていることが判った
・・・ と、おっしゃるのかな?!」
「 判ったのです。 しかも!
この真珠層を形成している炭酸カルシウムの結晶構造と、
タンパク質の分子構造は、
貝が生み出す真珠の 「それ」 と、まったく同一のものである
ことまで判りました」
「 な、なんですと?!
炭酸カルシウムのような低分子化合物ならともかくも、
・・・・・・ タンパク質のような巨大分子の構造解析までもが、
試料をすりつぶすことなく可能 じゃった ・・・ と、
そのようにおっしゃるのですかっ ?!?!?! 」
「 ええ、そうです。
すりつぶすどころか ・・・、 薄片を削ったりさえ、していませんよ。
ご覧のとおり、無傷です ・・・」
麗人は、玉手箱の中に鎮座したヒョウタン玉を指差した。
赤紫色に光るそれは、
にわかには信じがたいほどの 「照り」 と 「輝き」 を放っていた。
「 う … ぅむ 」
ワシは、額にあぶら汗が滲んでくるのがわかった。
はて?
長年人間と付き合ってきたために、ワシの皮膚にはいつの間にやら
「汗腺」 ができてしまったようじゃの ・・・。
しかし、
まずまず、
それにしても!
この麗しき人物は、
何やら 「とてつもないこと」 を ぬかしておるじゃぁ~ないか!
「 Mモトさん、
あなた方が解析を依頼した 「さる研究機関」 とは、
いったい、どこぞの研究機関のことじゃ?!
この地球上で、そんな先端技術を持っているところは、
まあ、あるとしても、
・・・・・・ NASA (アメリカ航空宇宙局) くらいなもんじゃろう?」
麗人は、しばらく黙っておったが、やがてゆっくりと口をひらいた。
「 ・・・・・・・・・
・・・・・・・・・、 NASA の技術をも 超えています 」
「 な、 ・・・ なんですと?!
では ・・・、 いったい ?!?!?! 」
「 トンキン・ユニヴァーシティ の 附置研究施設、
『分子細胞生物学研究所』 です 」
「トンキン(東京)・ユニヴァーシティ(大学)?
東京(とうきょう)の本郷にある、あの 「東京大学」 のことですかな?」
「 違います。 トンキン・ユニヴァーシティ は、
・・・・・・、『時空のねじれ』 に存在するのです ・・・」
「 じ ・・・、 時空のねじれ !!!!!
『比と割合のラビリンス(注1)』 や、
『マジカル・ショコラ・アカデミー(注2)』 がある、
あの 「時空のねじれ」 とおっしゃるのか?!
エ、Mモトさん、あなた、いったい、
・・・・・・・・・ 何者じゃっ?!
どうも、さっきから変じゃと思っておったが ・・・。
あなたが本当に銀座の 『ミ○モト』 の人間なら、
いくら創業者といえども、外部の者を前にして、身内の人間を
「……先生」 とは呼ばんじゃろう。
しかも ・・・、
「毎日$∞ (無限大ドル)を振り込む」 だなんて、
地球のレベルをはるかに超えている話じゃっ!!!」
「 さすがは カッパ様、
・・・ 鋭いご観察、 恐れ入ります。
では改めて、ちゃんとした自己紹介をいたしましょう。
わたくしは ・・・、
やはり 「時空のねじれ」 に存在する、
宇宙銀座四丁目 『Mモト』 の 附属宝石学研究所
『ジェモロジカル インスティテュート オブ ウチューギンザ
(Gemological Institute of UcyuGinza:GIUG)』 の 主任研究員、
名を、・・・・・・ 「ミワ」 と、申します」
「 う ・・・、 「宇宙銀座」 ですと?!
うぅむ ・・・、
戸越銀座(とごしぎんざ)というのなら聞いたことがあるが ・・・ (^^;)!
しかし、
・・・ とすると、今、我々がいるこの 『Mモト』 は、
地球の銀座四丁目にある 『ミ○モト』 ではなく、
「時空のねじれ」 にある 宇宙銀座四丁目の 『Mモト』 だ ・・・、
というわけなのですかな?」
「 お察しのとおり!
あなたがた地球人は、お気づきでないようですが、
地球の銀座四丁目交差点の上空には、ときどきパックリと
「ワームホール」 の入り口が口を開けているのです。
たまに ・・・・・・、 そのパックリ開いた入り口から、
迷い人が、この 「宇宙銀座」 に迷い込んできます。
そう、あたかも、
・・・・・・ 今日のカッパ様のごとくに ・・・・・・ 」
「 なんと!
まるで、バミューダトライアングルばりの超常現象じゃなっ (^^;)!
しかも、今あなたは、「あなたがた地球人」 という表現をなさった!
ということは、つまり ・・・、
あなた自身は、地球人ではない、・・・ と ???
な ・・・、
なんだか、だんだん、話が支離滅裂になってきましたな!
ええと、、、
・・・・・・ ミワさん、 でしたっけか?」
「 あははは(笑)、 支離滅裂!
そうですね!!!
きっと ・・・、
これを書いている人間の頭の中身を反映しているのでしょう(苦笑)」
「 なるほど!!!
今までのあなたの話の中で最も説得力のある説じゃ。。。 (^^;)。
長年同居してきたパートナーのことだから、悪くは言いたくないのじゃが、
あやつ最近、本気で頭のネジが外れてきておりましてな ・・・、
頭の中身が 「ムー」 だらけになっておるのかもしれん。。。
。。。 困ったものじゃ 。。。 」
「 そもそも、 カッパ様、
その 「木」 を、いかにして手に入れたのです?
それを、お伺いしておりませんでしたね ・・・」
「 あの 「木」 は ・・・、 種を植えたら生えてきたんじゃ」
「 種を植えた?!」
「 そうじゃ。
今言った同居人の 「W」 が、
昨年末に 「某コンビニ」 で富有柿を買ったのじゃ。
その柿が、ビックリするほど甘くて美味しくてな!
ワシらはその種を、気まぐれで植えてみた。
そしたら、翌日には芽が出て ・・・、
まるで 『ジャックと豆の木』 みたいに、あっという間に背丈が伸び、
・・・ 1メートルくらいの可愛い 「モミの木」 になったんじゃ ・・・」
「 富有柿の種を植えて ・・・、 モミの木が生えてきたんですって?
そんな! メチャクチャな !!! 」
「 だから言ったじゃろう ・・・。
あやつの頭はメチャクチャだって。。。 (^^;)!」
これまで顔色ひとつ変えなかったミワ氏の頬が、ほんのりピンクに紅潮し、
声のトーンもわずかに上がったようじゃった。
さすがの麗人ミワ氏も、ここに及んでついに、少しばかり度を失ったのかもしれん。
・・・・・・ が、
すぐに冷静な真顔に戻り、そして、切り出した。
「 カッパ様、
広い宇宙の科学力は、地球のレベルをはるかに超えています。
先ほどお伝えしたことが、もうすでに判明しているのです。
今後は、この 「植物由来の真珠様物体」 を、
・・・・・・ 遺伝子レベルで解析する段階に入りたい ・・・・・・、
それが、我々の考えなのです ・・・」
「 遺伝子レベル!
ははぁ、 なるほど ・・・、
それで、「木ごと」 必要になった、というわけですな?」
「 そうです 」
そうキッパリ答えると、ミワ氏は妖艶な笑みを浮かべた。
そして、
いよいよ、本題に戻った!
「 ご協力、願えますね?」
「 ・・・・・・・・・・・・ 」
再び、ワシが黙りこくってしまったので、
ミワ氏はそれを、肯定の意思表示と受け取ったようじゃ。。。
「 ・・・ それでは カッパ様、 ここに、ご契約の ご署名を ・・・ 」
ワシは、この性別の判然としない美しい人物に、
・・・ 幻惑されているかもしれん ・・・ と、思った。
そして、自分でも知らないうちに、
「 うむ ・・・ 」
と、うなずいていたのじゃ。
ワシは、契約書に記された金額を見て、手が震え出すのを
抑えることができなかった。
・・・・・・ ( ふぁっ ) ・・・・・・
ふぁっ?
なんじゃ、「ふぁっ」 っというのは?
ま、 ・・・ よかろ ・・・
それでもなんとか平静を装い万年筆を握り直すと、
目の前に差し出された契約書に、ゆっくりと我が名を記し始めた。
「 カッ ・・・ 」
・・・・・・ ( ふぁっ ) ・・・・・・
ふぁっ?
一体なんなのじゃ、「ふぁっ」 とは!?
まったく、、、 耳障りじゃな!
しかし、、、
前にも一度、聞いたことがあるような、、、?
「 ふぁっ 」
あ ・・・ っ !
も、 ・・・ もしや?
この不穏な響きは ?!
「 ふぁっ 」
ま、間違いない、、、 こ、この不穏な響きは!
こりゃ、 イカン!
このままでは、最悪のパターンの繰り返しじゃっ!
は ・・・、 早く 「サイン」 を書き切ってしまわんと !!!
「 ふぁっ、
ふぁっ、
・・・・・・ ふぁっク、 しょ~ん、 ・・・・・・ でごんすっ! 」
「 あわわわ!
ポ、ポリゴン! やっぱし、おまえじゃったんかっ!
あ、あと、ひと文字、「パ」 を書き込むだけじゃったのに !!!
ど、ど、ど、ど、 どーーーしてくれるんじゃっ !!!
こ、この ・・・、
あ、あ、あ、あ、 ・・・・・・ アホたれがぁ~っ (><;) !!! 」
「 アホたれとは何でごんすかっ!
いくら 2000年来の腐れ縁だからって、
言っていいことと悪いことがあるでごんすっ!
あと一歩のところで美味しい話がダメになったのは、
カッパくんだけじゃないでごんすよっ !!!
私だって、「チョコレートの年間食べ放題」 が、
・・・・・・・・・ パァになってしまったでごんすっ (>_<)!
お互い様でごんすっ !!! 」
「 な、、、 なんじゃとぉ~っ (-"-メ) 」
W 「 まぁまぁ、ふたりとも、 どうせ夢の話なんだから、
そんなに角突き合わせなくたって ・・・ 」
「 おまえは黙っとれ !!! 」
W 「 だ ・・・、 黙っとれ ?!!!
むむむむーっ !!!!! 」
( ぎゃあぎゃあ、 わおわお
・・・・・・ フェイドアウト ・・・・・・ )
今年も、賑やかな御一行さまなのでありました。
めでたし、 めでたし o(^-^;)o
~ カッパさん、新年早々恥ずかしげもなく
『金のなる木』 の初夢を見る・・・ の巻!(全3編)
これにて、ようやく 「完」 m(__)m ~
( 注: 本シリーズ3編は、あくまでも 「フィクション」 です。。。)
次回は、「番外:ネタばらし編」! 乞うご期待 (*^^)v ![]()
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